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三度のメシより・・・ Sando no Meshi yori...

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2010年 08月 07日

“トーキョー・ワルツ 愛の音色” "Eine Karte der Klänge von Tokio"

ドイツでは公開になったばかりの映画“Eine Karte der Klänge von Tokio”(原題:Map of the sounds of Tokyo、邦題:トーキョー・ワルツ 愛の音色)を観てきた。
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監督は最近注目されているカタルーニャ人Isabel Coixet:イザベル・コイシェで東京を舞台に撮っていて、Sergi López:セルジ・ロペスが出てるとなるとやっぱり観ておきたい。

作品としては登場人物のキャラがかなり強烈に設定されているわりにはストーリーは非常にシンプル。
・・・と言えば聞こえはいいけれど、要は最初から読めてしまうってこと。
ただペーさんが「必要ないどころか、最後の最後でこの映画をダメにしてしまっている。」と言ったバルセロナで撮られたエンディング、私は「ほう、こうするか!」って感じだったけど。


東京で展開する話だけあってセルジ・ロペス以外の登場人物は全て日本人。
主演の菊池凛子はまあ妥当なところだけれど、舞踊家の田中泯(私は知らなかった俳優さんだけれど)を起用してたりと面白いキャスティング。
それにカンヌ映画祭にも参加していて日本でもそれなりの話題になりそうなのにロードショーがならないのは、例の麻薬がらみの件で送検され公判中の「彼」が出演しているからみたい。

色々調べてたら去年東京で開催された「スペイン映画祭」とやらでは上映されたきりらしい。
でもそのスペイン映画祭で観て来られた方のブログによると、「彼」が登場する部分はカットされてたとか・・・。
う〜ん、そこまでするか!?って気がしないでもないけど・・・。
確かに時間的には大した出演ではないんだけれど、もともと出演者の数が少ない映画だから、その役所にはそれなりに意味があったんだけどね。
かなり流暢な英語で話すカットがあってちょっと意外だったり・・・。(彼が帰国子女だってことは今さっきwikiで知った)
しかもスポンサーの1社であるトーレス(スペインの大手ワイナリー)としては、あのシーンがカットされたらPriorat:プリオラット(D.O.Ca.:スペインワインの特選原産地呼称に認定された地域)産の赤“Salmos”(私の見間違いでなければ)も映らないことになるよね。

製作サイドとしても、コイシェ監督も訪日し、舞台挨拶したり座談会を設けたりと力が入ってたみたいなのに・・・。
ついてなかったね、コイシェ監督。

あと外国人監督が日本を、あるいは日本で撮った映画という視点では、私が今まで観た中では一番良かったかなと。
いきなりオープニングでお鮨の女体盛りシーンがあって「おっと!」とは思ったんだけれど、そこは「接待相手の外国人が喜ぶから」という台詞になっていた。
「東京」となると私も「ストレンジャー」みたいなものだし、その私が観て東京の象徴的な部分に上手く目を付けていて、それを前面に出す加減とさりげなく撮る加減がなかなか良いかな〜と思えたし・・・。

あと、スペインワイン好きとしても、さっきの“Salmos”とか、“Grans Muralles”を「sensual」(官能的な)なワインと言う台詞があったり(セルジ・ロペス扮するダヴィッドがワイン屋さんという設定)と興味をそそられる。

それで観終わったら、ワイングラスを傾けたくなるってのもあるんだけれど、今日の私はラーメン食べながらエディット・ピアフの方に傾いた。
でも実際は映画の前にイタリアンで食事してあったから、脳内はラーメンなんだけど胃は「いらない。」って言ってる。

アンティ・パストの盛り合わせと、自家製パスタの三種盛をたのんで二人でシェアしたんだけど、それで相当お腹いっぱい。
でも私としたことがカメラを持っていくの忘れて、残念ながら映像なし。

by sandonomeshi | 2010-08-07 23:06 | 外メシ ausser Haus


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