三度のメシより・・・ Sando no Meshi yori...

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2008年 02月 12日

日本に出店しない訳 Der Grund, warun er kein eigenes Restaurant in Japan hat.

Berlinale:ベルリナーレ(ベルリン映画祭)が始まっている。
去年初めての試みだった”Kulinarisches Kino(グルメ映画とでも言おうか)”が好評だったらしく今年も登場。
ただこの企画、何故だかどれも夜遅くのプログラムで、去年は一つも行けず終いだった。

でも今年はなんとしてでも行きたかった今日のプログラム。
David Pujol:ダビッド・プジョール監督のドキュメンタリー映画”El Bulli - Història d'un Somni(エル・ブジ - ある夢の物語り)”。
そう、あの世界一予約がとりにくといと言われているレストラン、エル・ブジだ。
しかもシェフ、Ferran Adrià:フェラン・アドリア本人のインタビューもあるというのだから見逃せない。
会場に入ると最前列にアドリアとパートナーのJuli Soler:ジュリ・ソレール、そして監督のプジョール達の姿が。
私達はそのすぐ後列に座る。
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十数年前、バルセロナに住んでいた頃一度訪れたことのあるレストラン。
当時ミシュランの星は2つで、もちろん予約は必要だったけれど、前の週くらいに思い立って電話予約して席が取れた時代だ。
その後ミシュラン3つ目を取り、あれよあれよ言う間に全く手の届かないレストランになってしまった。
正直なところ私的にはエル・ブジにもう一度行くより他に行きたいレストランがいくつかある。
ただ彼が築き上げたユニークなスタイル(と言ってしまっては単純すぎる気がするけれど)、Madrid Fusion:マドリッド・フュージョンやDokumenta:ドクメンタでの活躍を思うと、1シェフでは納まらない大きさを感じる。
映画のほうはアドリアを始めレストランのスタッフや関係者(かのJoël Robuchon:ジョエル・ロブションのインタビューも!)、客、そしてアドリアの料理を素晴らしい映像で映し出している。

このプログラムではもう一つのドキュメンタリー映画も上映された。
”Decoding Ferran Adrià:デコーディング フェラン・アドリア”。
こちらはNYのフレンチ・レストランBrasserie Les Halles:ブラッセリー・ル・アールの総料理長Anthony Bourdain:アンソニー・ボーデインがアドリアを訪ね、彼をデコーディング(解読?)するというもの。
この中でボーデインと通訳の女性、そしてアドリアがキッチンの片隅にセットされたテーブルでエル・ブジのお勧めメニューを一緒に食する様子が撮られている。
料理そのものも興味深かったけれど、自分の”作品”を口にしているアドリアの表情も面白い。

2つのフィルムを観た後、アドリアへのインタビュー、そして観客からの質問も受けた。
典型的なスペイン人(カタルーニャ人?)らしく、司会者もてこずるほどしゃべりだしたら止まらないもの微笑ましかったけれど、その話し方、内容、表現、どれも彼の頭の切れのよさが窺われる。

「予約の取れないレストランだということを自慢に思ってなどいない。」

「エル・ブジで大切なのは、料理そのものだけではなく、エル・ブジを訪れるという体験全てだ。」

「来ていただいたお客様には最高の料理とサービスを提供し、最大限の驚きと楽しさを味わってもらいたい。なぜならここに来ることが如何に大変なことなのかを私達も知っているからだ。」


帰り際、写真を撮らせてもらった時、「どうして日本に出店しないんですか?」と聞いてみた。
「一人じゃ無理だよ。」
「日本は遠すぎますか?」
「いや~、日本は好きなんだよ。」
「ええ、聞いてます。日本は自分の店を出して仕事で行くより、美味しいものを食べに行く方が良いってことですか?」
「そういうところだ。」
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夜の10時からだったこのイベント前に、ベルリンで一番予約のとりにくい日本料理レストラン(?)といわれているお店へ。
丁度一緒に行ったロサの家から歩いていける距離だったので、彼女のところに寄ってお茶をいただいてから一緒に出かけた。
ぺーさんとマリア(私が勝手につけた名前。ペーさんの同僚でエルサルバドル人の彼女)は一緒に会社からレストランに直行。

かなりラフな店内は落ち着いて食事をするという感じではないけれど、確かに噂通り、海外で日本人が包丁を握っている日本食レストランとは思えないお値段設定。
一応お鮨屋さんということらしいけれど、一品料理も揃っている。
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ほうれん草の胡麻和えが私にはちょっと甘過ぎたけれど、あとの料理はかなりイケル日本の味。
そしてお鮨。
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おまかせ盛り合わせを頼んだんだけれど、客の人数に合わせてネタを分けてくれていた。
ただ私達は4人だけれどマリアが魚は食べられないので実際は3人でシェア。
その辺予め説明してくださったら良かったかな~と思った。
握りのネタはベルリンで、この値段でと思うとかなり良い。
特に鮪は赤身よりやや脂がのった感じで美味しかった。
唯一もう少し贅沢を言えば、あっさりした白身の魚なんかが欲しかったかな。

デザートも純日本的ではないにしても工夫を凝らしていて、鮨屋にしてはバラエティーに富んでいる。
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ペーさんのココナッツ風味のクレム・ブリュレと私の抹茶のシフォンケーキ。

レストランの方は夜だというのにカフェのように回転が速い。
日本人のウエイトレスの方が4人ぐらいいらしたと思うけれど、かなり忙しそうだった。
私達の追加の注文がなかなか出てこなくて、最終的にはキャンセルしなければならなかったりもした。
食事は美味しいので使い方次第かな。
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by sandonomeshi | 2008-02-12 23:45 | 外メシ ausser Haus


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